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こじらせた初恋

第10章 許された場所

智 side







ピンポーーーーン



家のチャイムが鳴った。



俺は出ることができない。



なぜなら。




もちろんこれが午後3時とかならなんの問題も無い。



誰だろうとドアを開けて出る。



ただ、今は夜中の午前2時だ。



そんな時の来訪。



怖い。怖すぎる。






良く寝ていたのにチャイムの音で叩き起こされて、いたずらかなと再び寝た。



すると、再び。



ピンポーーーーン




怖い。午前2時の来訪に出るワケない。



すると。




ピポピポピポピポピポピンポーーーーーン



今度は連打だよ。



俺はそろーりとドアの前に行きゆっくりとドアスコープを覗いた。



ん?暗くてよくわからない。



ドアスコープの意味無し。



すると微かに聞こえる声。



「さとしぃ。あけてよぉ」



ドアに耳をあてるとか細い声がする。



俺の名前を呼んでる。



この声は!





俺は思い切ってドアを開けた。



翔「さあとしぃいいいいい」



智「翔くん!」



翔くんだった。



その翔くんに抱き着かれたと思ったらそのまま押し倒された。



智「うわぁ!翔くん!なに?」



急いで翔くんを上からどかす。



するとスースーという寝息。




は?



寝てる?



なんだこの男は!



午前2時にやってきて抱き着いてきたと思ったらそのまま寝て!



踏切に望遠鏡担いで行ったろか!!




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