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こじらせた初恋

第10章 許された場所

智 side







俺はこの深夜突撃来訪男をずるずると引きずり、布団まで持って来た。



智「翔くーん」



返事がない。



智「翔くーん。スーツ皺になっちゃうよー」



余程疲れているのか、んーと言いながら寝返りをうってまた寝た。



起きろ。こんにゃろ。



俺は翔くんの背中をえいえいと踏んだ。



全く反応が無い。



翔くんはスーツだった。



仕事終わりでずっと飲んでたのかな。




もう知らん!脱がせちゃう!



俺は翔くんのジャケットとズボンをするりと脱がせた。



それをハンガーにかけながら、気付いた。



女の人の匂い。



いや、抱き着かれた時から本当は気付いてた。



すごい強い女の人の匂い。



こんなに女の人の匂いがつくなんて。



理由は一つしか無い。



一つしか考えられない。



その後に俺んち来たんだ。



デリカシー無いな。




いやいや!翔くんと付き合ってるワケじゃないんだから。



ましてや翔くんは俺の気持ち知らないし。



そんなことを思いながら、臭い消しのスプレーをこれでもかとかけた。





さて。俺はどこで寝ようかね。



ニノとは一緒に布団一つで寝れたけど、翔くんはでかい。



とても2人で寝れない。



その前に布団の真ん中でスドーンて寝てんだけどね。



動かしても布団から追い出されそうだし。



おーい翔くん。俺はどこで寝ればいいかな。



ぷにぷにと綺麗は頬をつつく。



すげー変な感じ。



翔くんが俺んちで寝てる。



パンツ姿だし。笑






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