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こじらせた初恋

第11章 溢れる感情

智 side







でもね。



人の慣れってのは怖いもんで。



体育座りが疲れちゃって、翔くんももたれていいよってな何度も言ってくれて。



するとだんだんと体育座りがつらくなったらもたれるようになった。



そして翔くんが来るたびに翔くんの前に座ることに違和感が無くなってくる。



いつしか翔くんの体温が気持ちよくてもたれたまま寝ることも多くなった。



慣れって怖い。



自分が怖い。







智「あれ。ごめん寝てた」



いつものように翔くんを背もたれ寝てしまっていた。



翔「よく寝るところは変わってないな」



俺の顔を覗き込む。





翔くんが最近おかしいんだ。



だって俺のことを見つめてくる。



ひどく優しい眼差しで俺を見てくる。



えらく愛おしそうに俺を眺めてる。



愛おしそうは俺の翔くんを好きすぎる妄想だと思うけど!




そんな瞳を俺は見てられない。



恥ずかしくて目を反らしてしまう。




翔くん。



いったいどうしちゃったの?





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