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忘れられない人

第6章 可愛すぎる女の子

一気に地獄に落とされたような気持ちになり、最悪な気分になってしまった…。



鈴華の手前、気にしてないフリをしてたけど、笑顔が引きつってたと思う。



パフェを食べながら、鈴華が笑顔でいろいろな話をしてくるけど、内容が全然頭に入ってこない…




「…鈴華…。パフェを食べ終わったら、俺が行きたい場所に付き合ってくれる?」


『うん。もちろんいいよー』




パフェのお店を出て、駐車場に向かって歩いた。


車に乗るまでの間、俺たちは一切会話をしなかったけど、鈴華は何かを察したみたいで、何も話してこなかった。


無言のまま、車を走らせ、ある場所の駐車場で車を止めた。



鈴華が少し驚いた様子で俺の方を向いた。



『…翔の来たかった場所はここなの…?』


「そうだよ…」



鈴華はまだ状況が飲み込めていないようで、戸惑った表情をしてた。




ふたりでエントランスを入り、空いている部屋を探す。



そう…ここは…



ラブホテルの中だ…






黙ったまま部屋の中に入る。




俺がソファーに座ると、その隣に鈴華が静かに座った。



「…鈴華に話したいことがあるんだ…」




『…言わなくてもわかってるよ…。今日の翔を見て、疑惑が確信へと変わった。翔は…私以外に好きな人がいるんだよね…?』



まだ何も言ってないのに、俺よりも先に鈴華が話し始めたから、驚いた…。



「気づいてたのか…」



『わかるよ…。何年一緒にいると思ってるの…?ここ何年か、いろいろマンネリ気味だったから、危ないな…とは思ってたんだよ…』



「そうだったのか…。ごめん…。好きな人がいるから、もう鈴華とは付き合えない…」



『…っ。今でも翔のこと大好きだから、本当は別れたくない…。でも、翔はその女の子のことが好きなんだもんね…。きっと、私はその女の子に敵わないと思うから、つらいけど…翔と別れる…』



その言葉を言い終わると、鈴華の瞳から涙が溢れた。



「ごめんっ…。ホントごめん…。鈴華のことが嫌いになったわけじゃないんだ…。でも、このまま中途半端な気持ちで付き合うことはできない…」


鈴華をギュッと抱きしめながら言った。

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