シロタさんとクロノさん
第2章 二人はナイト
雨音が強くなってきた気がします。
風も強くなってきたようで、雨戸が吹き飛ばされないか心配です。そしてなにより、こんな大雨の中に二人を送り出していいものか……。
「あの、シロタさん……」
「かのんちゃん、座って。水まんじゅう食べようか」
「……は、はいっ……」
お皿に乗っている水まんじゅうを見て、クロノさんが瞳を輝かせています。待たせてはいけないと、とりあえず私は椅子に座りました。
「いただきます」
クロノさんは水まんじゅうを豪快に口の中に放り込みました。
「うん、うまい」
クロノさんの目元が緩みます。
「お前、もうちょっと味わって食べろよな」
シロタさんがクスッと笑います。
私もつられてクスッと笑ってしまいました。
「水まんじゅう、美味しいですよね。私も好きで、よくおばあちゃんと食べました」
今頃おばあちゃんも、天国で水まんじゅうをたべているでしょうか。
「じゃあまた、買いにいこうか。今度は美味しいお茶も一緒に」
「はいっ」
なんだかとても不思議な感じです。
シロタさんとクロノさんに初めてお会いした時は戸惑いしかなかったのに、今日一日お二人と一緒に過ごしただけで、こんなにも安心している自分がいるなんて。
「かのんちゃん」
「は、はいっ……」
シロタさんが私に優しく笑いかけます。
「今日は楽しかったよ、ありがとう。また明日来るね」
「シロタさんっ……」
「ちゃんと戸締まりしろよ」
いつのまにかシャツに着替えたクロノさんが玄関に向かいながら言いました。
「あのっ……」
言わなきゃ、今日は雨が酷いから泊まってもいいですって。
「かのんちゃん、おやすみ」
「あっ……」
お二人は私に気を使わせまいと思ったのか、早々に出て行ってしまいました。
風も強くなってきたようで、雨戸が吹き飛ばされないか心配です。そしてなにより、こんな大雨の中に二人を送り出していいものか……。
「あの、シロタさん……」
「かのんちゃん、座って。水まんじゅう食べようか」
「……は、はいっ……」
お皿に乗っている水まんじゅうを見て、クロノさんが瞳を輝かせています。待たせてはいけないと、とりあえず私は椅子に座りました。
「いただきます」
クロノさんは水まんじゅうを豪快に口の中に放り込みました。
「うん、うまい」
クロノさんの目元が緩みます。
「お前、もうちょっと味わって食べろよな」
シロタさんがクスッと笑います。
私もつられてクスッと笑ってしまいました。
「水まんじゅう、美味しいですよね。私も好きで、よくおばあちゃんと食べました」
今頃おばあちゃんも、天国で水まんじゅうをたべているでしょうか。
「じゃあまた、買いにいこうか。今度は美味しいお茶も一緒に」
「はいっ」
なんだかとても不思議な感じです。
シロタさんとクロノさんに初めてお会いした時は戸惑いしかなかったのに、今日一日お二人と一緒に過ごしただけで、こんなにも安心している自分がいるなんて。
「かのんちゃん」
「は、はいっ……」
シロタさんが私に優しく笑いかけます。
「今日は楽しかったよ、ありがとう。また明日来るね」
「シロタさんっ……」
「ちゃんと戸締まりしろよ」
いつのまにかシャツに着替えたクロノさんが玄関に向かいながら言いました。
「あのっ……」
言わなきゃ、今日は雨が酷いから泊まってもいいですって。
「かのんちゃん、おやすみ」
「あっ……」
お二人は私に気を使わせまいと思ったのか、早々に出て行ってしまいました。