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Everyday Love

第4章 You Belong With Me【青黄】



明くる日、資料を運びながらデカベース内を歩いていると見覚えのある青い服と出会った。

「ホージー」

呼びかけるとしかめっ面だったホージーはジャスミンを見るなり笑顔に変わった。

こんな自然な時間が一生続けばいいのに。

「ジャスミン、どうした?」
「資料を届けようと思って。ホージーこそどうしたのよ」
「え?いや、実はな…」

ホージーの自分に向ける笑顔とはまた違った意味の笑顔を見るとジャスミンは全てを悟った。

きっと彼女が地球署に来るのね…。

さっきまでの華やかな気持ちが一変、ジメジメとした感情がジャスミンを襲った。

「宝児」

自分とは違う洗礼された声、そしてニュアンスの違う呼び方に目を向けると目を見張るほどの美人が現れた。

「遅かったな」
「ごめんなさい、で要件は?」

テキパキと仕事の話を進める2人をジャスミンはぼーっと見つめていた。

こりゃ勝てない。ホージーも惚れるわけだ。

ジャスミンは心の中で降参を表した。
一通り話し終えたらしくホージーは「じゃあなジャスミン、すぐ戻る」と言い残し彼女を地球署へ案内し始めた。

「ロジャー」

ジャスミンは右手をあげて返事をすると自分も資料を送り届けてデカルームへ戻ろうと歩き始めた。
そのときバシッと彼女と目が合ってしまった。

「…ッ!」

自分をこれでもかというほど睨みつけ、ホージーの腕に絡みつく彼女。
まるで''この人は私のものよ''と言わんばかりに。

「私のものもなにもそっちが取っていったんじゃない」

またもジャスミンの皮肉は本人達には届かなかった。


















「相棒、帰ってこないな…」

まるでいつも一緒に遊んでくれる相手がいなくて寂しい子供のように落ち込むバン。
そんなバンをウメコがよしよしと頭を撫でた。

「すぐ戻る」なんて嘘じゃない。どうせまた揉めてるんだ。
「私、見に行ってきます。」
「ジャスミン!?」

ジャスミンは勢いよくデカルームを飛び出した。



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