Everyday Love
第12章 華麗なる逆襲【白黄←青】
デカベースの廊下を歩いていると曲がり角付近から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「今夜、俺の部屋来てくれますか?」
「えぇ、いいわよ?」
何とも生々しい聞きたくもない会話を無理矢理聞かされたんだから俺だってそれ相応の態度を出させてもらう。
曲がり角を抜けると案の定、甘い雰囲気をムンムンに出した2人がいた。
俺は壁に体を預けながら腕を組んだ。
「まだ勤務中だろ。私的な話は控えろ。」
「あっ、すみません…」
「ごめんね、ホージー」
きっとジャスミンには『真面目で厳格な同僚』と受け取ってもらえただろう。
だが、テツは言葉こそ柔らかいがジャスミンが見ていないのをいいことに鋭い目つきでこちらを見てくる。
先輩を何て目で見てるんだ、こいつは。
「そういや、テツ。ボスがお前のこと呼んでたぞ」
「ナンセンス!?マ、マジですか…」
ひぇぇぇと情けのない声を上げながらテツは小走りでこの場を後にした。