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Everyday Love

第17章 Begin Again【白黄】





ジャスミンがそのライン部分に触れた。
テツは突然のことに特には驚きはせず「気付きましたか?」と言った。

「…狙った?」
「はい。そういうジャスミンさんも靴が白いじゃないですか~いや~照れるなぁ~」
「なっ…!」

得意げに言うテツに顔が熱くなる。自分はテツと違って偶然選んだものだっため尚更恥ずかしい。
未だに「嬉しいな~」なんて呑気に呟くテツの頭を軽くはたく。

「いて」
「いい加減にしろっ」

頭を擦りながらえへへと笑うテツにため息をつく。こんなに後輩感の強い地球署の副署長がいていいのだろうか。

「もうそろそろお開きにする?」
「ですねー」

そそくさと会計を済まし、2人はネオデカベースを目指す。
ふと、テツが手を握ってきた。

「ちょっと、いい年こいて恥ずかしいわ」
「いいじゃないですか~、俺たち恋人同士なんだし」

握った手をブンブン振るテツ。
あの人は自分など見向きもせず、スタスタと歩いて行った。
でも、テツはちゃんと歩幅を合わせておまけに手まで握ってくれる。
何でずっと比べているんだろう。今の彼はテツなのに。比べる余地なんてないくらい素敵なのに。
だからもう忘れるよ、あの人のことは。もう過去の事じゃないの。
ジャスミンは微笑むと強くテツの手を握り返した。

「恋人同士…ってなんか、イイわね」
「あ!それ俺のセリフです~!」
「最近言ってないじゃないの」




























-ジャスミンの恋が再び始まった。


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