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Everyday Love

第21章 SUMMER GATE【白黄】






「わぁぁ…!凄いですねぇ!!」

初めて見る澄んだ青い海にテツは歓喜の声を上げた。

「確かに鮮やかね。」

ジャスミンも目の前に広がる光景に見とれた。

「ジャスミンさん!」

少し意識を飛ばしていたジャスミンは自分を呼ぶ声で我に返った。

「なんじゃらほ…うわっ!」

突然、顔に冷たい何かがかかった。テツが海水を飛ばしたらしい。

「ちょっとテツ!私は水着じゃないんだから!」
「着替え持ってきてるからいいじゃないですか。えいっ!」
「きゃっ、ちょ!やめろって、千葉ロッテ!!」

仕返しとばかりに次はジャスミンが手のひらいっぱいに海水をすくうと勢いよくテツに飛ばした。

「わぁ!冷たいですぅ!」
「テツは水着だから多少濡れても構わないわよね?」
「ナンセンス!限度があります!」

ジャスミンは容赦なくテツに海水をかけ続ける。
しばらく2人は海水をかけあった。終いにはテツが海に沈んでしまうハプニングがあり、ジャスミンは声を出して笑った。

「うわぁ…びしょ濡れだぁ…」
「自業自得ザンス。」
「ジャスミンさんもびしょびしょです。」

髪までずぶ濡れになってしまった2人。
特に濡れてしまったテツがTシャツを絞ると大量の海水が溢れ出し、ジャスミンはまた笑った。

「そろそろ戻りましょうか。」
「賛成の反対の反対。」

海から出ようとした2人の肩に背後から手が置かれた。
嫌な予感がする。恐る恐る振り向くと目の笑っていない笑顔を浮かべたブチギレ状態のホージーが立っていた。

「Hi,楽しかったかい?」

その後ろを見ると死にそうな顔をしたバンとウメコと顔が引きつっているセンが立っていた。

「あ、あの…」
「しまったしまった島倉千代子…」

その後、ホージーから散々説教をくらった挙句、そのことをホージーから聞いたドギーからも怒鳴られたのは言うまでもない。


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