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Everyday Love

第26章 Mine【白黄】





「え、ちょ、タンマ…。テツ?」

冗談に持っていこうと半笑いで答えてしまったのだがあまりにも真剣な顔に私は顔をこわばらせた。

「本気ですよ」
「…本気と書いてマジ…なの…?」
「マジです。」

駄目だ、こりゃ。何言っても聞かないって顔してる。テツのハートに火をつけちゃった。
だから、私は断る準備をした。きっぱりと諦めてもらえるようちゃんとした理由を分かってもらえるまで説明しようと。

「でも私は…」
「分かってますよ。」

テツが私の言葉を遮った。

「ジャスミンさんが心から人を信じられなくなって、心から人を愛せなくなってのだって。」
「…テツ。」
「俺達のことだって心の底ではまだ怖がっているんでしょう?そんなことないって思いながらもまだ信じきれない自分が嫌なんでしょう?」

テツもエスパーだったの?ビンゴだよ、オールビンゴ。大会だったら1番いいもの貰えてるよ。

「分かってるんだったら、何で…」
「分かってるからこそなんです。」

テツが私の手を掴む。それから、私の手からグローブを外した。

「テツ、やめて!」

そして、2人は手を握るようにして触れ合った。

「っ!」

意識が遠のくかと思うぐらい真っ直ぐで淀みのないテツの本当の気持ち。
そうだ、彼は嘘なんかつかない。いつだって本音で私たちにぶつかってきてくれるじゃない。
何を今更。固まって動けない私にテツは微笑んだ。

「先輩方も同じ気持ちだと思いますよ。」

私は頷くのが精一杯だった。そうだ、何て馬鹿なのこと考えていたのだろう。

「…で、俺の気持ちは受け止めてくれますか?」

そんな、ここまでされて断れるわけないじゃないの。



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