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今夜も君をオカズにする

第4章 心の残弾

次の日

部室の扉を開けると

やっぱり先輩は居た

先輩の興味はやっぱり

「夏への扉」

へ注がれている

昨日読んだ中島らもは手に取らず

石田衣良の池袋を舞台にした

最近まで連載が続いていた小説

それをぱらぱらとめくる

「昨日は…オナニーした?」

少ししてから、先輩が問う

「しました…先輩の下着で…」

そっけない会話

お互いに本に視線を落としたまま

平行線の会話

「気持ちよかった?」

明日の天気を聞くように

「はい、気持ちよかった…です」

財布の残額を告白するように

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