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溺れてみたい

第1章 一


うちの家庭もその一つ。

私はここへ売られた―――



「中に入れ。住人達を紹介する」

「住人達?住人って1人じゃないの?」


質問する私をジロッと睨み付けて、この男嫌な感じ……。

私には質問する権利もないの?

モノと一緒?


「無駄な事は話すな。お前は何か言われたら、素直に言うことを聞いておけば良い。分かったな?」

「はい……」


スタスタと洋館へ向かい、歩き出す男。

その後ろを追って、私も歩き出した。




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