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溺れてみたい

第1章 一


Tシャツにジーンズとラフな格好で、背は高くほっそりとした体型。

猫背でナヨっとし、幽霊に間違えられても仕方ない。


「君か。ここへ売られてきたのは。俺は矢坪 椎名(やつぼ しいな)。ここの長男だよ」


無表情で話すと、椎名と名乗った男は私へ右手を差し出した。


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