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僕らの歪な経験値

第1章 入学する

翔 side







雅「ねぇねぇしょぉちゃん。あの子かわいくない?」



女の子が大好きな雅紀は早速、クラスメイトに目をつけていた。



さすが女好き。



でも趣味悪くないんだよな。



翔「どこ?」



雅紀が指さす方向を見た。



翔「は?あそこは男2人しかいねぇじゃん」



雅「だからその子だよ」



よく見ても男にかいない。



急にどうでもよくなって、話題を変えた。



だって男だろ?



そんなの興味ない。



2人とも背がそんなに大きくなかったから『小さい』という意味でかわいいって言ったんだろ?



そうに決まってる。





でも、






その男に惑わされることになるとはこの時知らなかった。






俺は雅紀がかわいい、と言った方じゃない男に。








「櫻井~」



先生に呼ばれて振り返る。



「これは毎年クラス委員の奴に言ってるんだが、この学校な委員の仕事が多いんだよ」



翔「はあ」



「誰かに手伝ってもらえるよう頼んどいた方がいいぞ」



そう言うとアドバイスに満足したようで、去っていった。





知ってる。



知ってるよ。



クラス委員が仕事多いことは。



もう分かってるよ!







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