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僕らの歪な経験値

第5章 稽える

智 side







俺と櫻井くんはお付き合いを始めた。



映画見に行ったり、水族館行ったり、エッチしたり。



放課後デートしたり、甘いもの食べに行ったり、エッチしたり。



まだまだ若い俺らは体を重ねることに明け暮れていた。








そんなある日、ショックなことがあった。



櫻井くんにクラス委員の用事があるけど、すぐ終わるから待っててと、教室で待ってた。



でも少しでも会いたくて、そのまま帰れるように鞄を持ってクラス委員で使ってる教室に行ったんだ。



翔「彼女いないよ」



「へえ。いないんだ!」



その教室に入ろうとドアに手をかけた瞬間、愛しい人の聞きたくない言葉が聞こえた。






彼女、いないんだって。



え?俺らは付き合ってないの?



その人にも恋人がいるって話せないことなの?



もうね。すごいショック。



ショックで固まっていると、聞きたくないことがどんどん耳に入ってくる。







翔「女の子はいいよね。柔らかくて。力弱くて。恥じらいがあって。胸もあるし。
声も男とは違うし。かわいらしさがあるよね」















ははは。



やっぱり。



どこかで分かってた。



櫻井くんレベルの男が、俺みたいな何の取り柄のないバカと付き合ってくれてるなんて。



そんなことありえないんだ。



きっと男同士のエッチが珍しくて、今ハマってるだけなんだ。







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