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僕らの歪な経験値

第8章 変わる

和也 side







でも。



唇が離れた時の切ない表情が忘れられない。



大野さん。



あなたは何を思って俺にキスしてんの?














雅「………………え」



翔「え?」








全然、部屋に帰って来ない2人が部屋のドアから俺らを見ていた。



見られた。



見られた。



アホに見られた。



大野さんとキスしてる所。








翔「来い!」



智「離してっ!」



俺がパニックになっていると、櫻井王子が光の速さで大野さんを引っ張ってった。




和「…え?…………なにごと?」



なんで櫻井王子が今の見て怒って大野さんを引っ張ってくんだ?



あれは…



あれじゃまるで…



雅「付き合ってるんだって。2人」



アホは自分のベッドにダイブした。



そして、読みかけだったのか傍らにある本に手を伸ばした。



和「付き合っ?へ?誰と誰が」








雅「そりゃ翔ちゃんと大ちゃんでしょ」



そんな当たり前みたいに言われても…



和「は?知ってたの?」



俺、全く聞いてないんだけど…



雅「さっき聞いた。ってか何してんの?」



和「あ、ごめん。マンガ汚しちゃって。弁償する」



雅「そうじゃなくて」



そうじゃなくてなんなんだよ。



ってだいたい察しはついてるけど。








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