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僕らの歪な経験値

第8章 変わる

和也 side







雅「具合悪いの?」



コイツ。



いけしゃあしゃあと。



血管がちぎれそうだ。









ニ「当たり前だろが、誰のせいだよクソが!話しかけんじゃねえ!」









俺はソイツの肩をドンと押して、その横をすり抜けた。



ソイツはやっぱり。








傷ついた顔をしていた。











わかった。



俺が今日登校した理由。



体を引きずってここまで来た理由。








コイツの顔を見たかったんだ。



俺の体が、心がこんなにも傷ついていること。



それを見たコイツの顔を見たかった。








ざまあみろ。



せいぜい傷つけ。




 




あまり気分は朗らかになんてなってないけど。



背中に視線を感じながら、振り向かず俺は前に進んでったんだ。







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