眠れない夜を抱いて
第4章 瀬戸際の優しさ
発情したらセックスする
ヒートを起こしたαが、Ωを強引に噛んで番にする
…言葉にしてしまえば簡単だけれど、Ωにとっては一生を左右するものだ
いくら拒否の余地がΩにないとされていても、やっぱり番になるなら大切だと思う人がいい
Ωだって、そのくらいの夢は見る
相葉さんは嫌いではないし、好きな方ではあるけれど
まだそこまでの感情を彼に対しては持ち合わせていない今、本能のままに番関係を結んだ処でお互いが辛くなるだけだ
ああ、でも本当にヤバい
今すぐにでも、欲しい
はしたなく濡れたそこが寂しくて仕方ない
セックスすれば治まるのが分かるからこそ、余計に欲しくなる
相葉さんは、聞こえないくらいの小さな声で “ダメだ“ と何度も呟いていて
相当の精神力を駆使しているのが伝わってきた
だからこそ自分も、そんな相葉さんを裏切るなんて出来なくて
それこそお互いが欲しているのに手を出せずにいるのが、何だか滑稽にも思えてきた