眠れない夜を抱いて
第4章 瀬戸際の優しさ
痛いくらいに歯を立てたかと思うと、宥めるように優しく舐めて
甘い疼きに溜め息が出そうになれば、それを許さないかのように強く吸われる
壁に押し付けられてるからかろうじて立位は取れているけれど、はっきり言って胸への刺激だけで今にも足は崩れ落ちそうだ
「ゃ、…あ、あ…っ」
時折胸から離れた唇は、荒々しくキスを仕掛けてくるけれど
絡む舌に応える前に必ず離れてしまって
「はぁ…っ、あい、ばさ…っ」
足りないと縋りつくように両手を彼の首に回して、その欲に濡れたフェロモンの香りを胸いっぱいに吸い込めば
頭の芯まで痺れるような感覚が俺を襲う
「ゃあ…っ、あ、ダメ…っ!」
途端、身体の中をどくん、と大きな畝りが駆け巡って
「ぁ…、はぁ……っ」
まだそこを触られてもいないのに、早くも達してしまっていた
「にのっ」
ガクンと膝が折れた俺を、我に返ったのか相葉さんが脇を抱いて支える
達してしまった脱力感と、未だ衰えない相葉さんを求める疼きに、完全に力が入らなくなった