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COLOR’S~殺したのは私~

第11章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)③

「見られるの恥ずかしいか?」

琥珀はコクンと頷いたが、俺が怒りだすとでも思ったのか一度は縦に振った首を横に何度も振った。

「正直に言っていいよ。怒らないから」

声のトーンも口調も最大限に優しく接した。

「恥ずかしい……かも……」
「だよな。だったら見ないよ」

そう言いながらも俺は琥珀に近付く。

琥珀は俺の殺気を感じ取り胸を両手で覆い俯く。

俺に背を向ける琥珀の真後ろに辿り着いた。

「見ないから」

再び念を押すと琥珀の背中に指で文字を書いた。

幼少の頃、三姉妹と風呂でやっていた遊びである。

当時は「りんご」やら「くるま」といった具合に子供さながらの文字を書いていたが今回は違う。

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