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COLOR’S~殺したのは私~

第12章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)①

言葉を交わすことなく一茶と共に一時間の道程を歩いた先は如何わしいと常日頃から思っていたラブホだった。

そして予約済ということに不信感を抱いた。

一茶は誰とここに来るはずだったのか。

朱夏……碧海……
一茶の同級生……
先輩……後輩……
私の知らない女性……それとも私……

頭の中を妄想が駆け巡るが当然ながら一茶には聞けずじまいだった。

泊まることが前提だということで母親に電話をしたが後ろめたさがあるだけに上手く嘘が付けず罵倒されその挙げ句切られてしまった。

母親を怒らせてしまい怯えている私を他所に一茶はお風呂に入ってしまった。

一茶が言うように帰ってしまおうか悩んだ。

今帰れば、母親に怒られようとも傷は浅い。

でも一茶と一緒に一晩を過ごしたい。

高校を卒業したら私は短大生になり一茶との交流が今以上に難しくなる。

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