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COLOR’S~殺したのは私~

第22章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)③

「冷蔵庫に入れておくから」

帰りがけにコンビニで買ってくれたミネラルウォーターとヨーグルトが入った袋を向井さんが掲げる。

「すみません……お願いします……」

この部屋に入った男性は向井さんが二人目。

一人目はもちろん一茶である。

「じゃ、帰るね。明日のバイトは休んで
いいから」
「ありがとうございます」

向井さんが玄関に向かうと私も後を追った。

朱夏と向井さんのこと……

今なら聞けそうな気がする。

「見送りなんていいから寝てろよ」

向井さんは玄関先で座り込み、ほどけそうなスニーカーの紐を結び直していた。

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