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COLOR’S~殺したのは私~

第22章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)③

「あの……朱夏と付き合っているんですか?」

紐を結び直す向井さんの手が止まる。

聞いちゃいけなかったか……

「フラれた。好きな人がいるらしいよ」
「そうですか……あ……ごめんなさい。
変なこと聞いちゃて……」
「いいよ。朱夏ちゃんには変わらず
仲良くしてもらってるしね」

付き合っていなかったんだ。

恋人同士がイチャイチャしているようにも見えたけど。

あ……そうだ……

「朱夏と向井さんがキスしている所を
目撃した人もいますけど……」

向井さんはスニーカーのつま先をトントンしながら立ち上がり私の方へ向き直った。

「単なる噂だよ。もう質問は終った?」
「はい……引き止めてすみませんでした」

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