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COLOR’S~殺したのは私~

第25章 一茶VS三姉妹(ISSA SIDE)②

「おーい!こっち!こっち!」

ビニールシートで陣取った場所から浴衣姿の碧海が俺らに向かって大きく手を振っていた。

「結構いい場所取れたな。さすが碧海」
「暇な大学生ですからね」

碧海は大学三年生になり、朱夏は変わらずガソリンスタンドに勤め、琥珀は今年の春、俺と同じ会社に事務員として就職した。

「お腹すいた~。一茶ぁ、たこ焼き
買ってきてくれた?」
「あ!ごめん!すっかり忘れてた!」

琥珀と手を繋いでいたことに動揺してしまい碧海に頼まれていたたこ焼きを忘れていた。

「私が買ってくるよ。一茶、一緒に行こう」

琥珀が再び俺の手を取ると朱夏が怪訝そうな表情を浮かべた。

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