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COLOR’S~殺したのは私~

第30章 一茶VS三姉妹(ISSA SIDE)③

「一茶?」

琥珀の携帯電話のメモリーには俺の番号が残されていたようで、どことなく安心した。

「久し振りだな。元気だったか?」
「ぅん……一茶は?」
「俺は元気だよ」

ぎこちない会話が繰り広げられた。

久し振りに琥珀の声を聞くことが出来て嬉しい半面、哲也の存在やセフレの件を思い出さずにはいられなかった。

「何してた?」
「……特に何も」
「哲也は一緒じゃないのか?」
「だから……本当に知らないんだってば」

ここで会話が途絶え、琥珀の息遣いだけが聞こえる。

琥珀を責め立てても水掛け論になってしまうのが関の山だろう。

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