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COLOR’S~殺したのは私~

第30章 一茶VS三姉妹(ISSA SIDE)③

「花火大会は?」

琥珀との話題に乏しく今夜の花火大会のことを口にする。

「花火嫌いだもん」
「え?花火嫌いだったのか?」
「一茶と一緒に見る花火は好きだけど」
「だったら一緒に行かないか?」

琥珀に全て打ち明けよう。

朱夏のことも碧海のことも。

そもそも俺は潔白なんかじゃない。

それなのに俺は一方的に琥珀を憎み続けていた。

今になって気付くとは……

琥珀だって俺の真実を知ってしまったら俺と同じ気持ち……

いや、それ以上の心の傷となってしまうだろう。

それでも琥珀には俺の現状と想いを伝えたい。

「……一緒に……行ってくれるの?」
「琥珀と一緒に見る花火……俺も好きだよ」
「一茶ぁ……」

琥珀は電話口で泣き出した。

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