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COLOR’S~殺したのは私~

第30章 一茶VS三姉妹(ISSA SIDE)③

「迎えに行くから待ってろよ」

居ても立ってもいられず電話を切ると、まだ昼間だというのに準備を始め、琥珀のアパートに向かった。

琥珀の部屋の玄関のドアが開いたと同時に琥珀は目を潤ませ俺に抱き付いた。

「一茶ぁ……会いたかったぁ……寂しかったぁ」
「俺も」

琥珀の腰に手を回すと、しばらくの間は玄関先で抱き合っていた。

それが落ち着き奥の部屋に入ると驚いたことに部屋の雰囲気が様変わりしていた。

哲也との行為を俺に思い出させないようにという配慮、そして琥珀自身も思い出したくないという表れだと確信した。

家具やカーテンなど全てにおいて新調されていた。

琥珀が裸で四方から縛られていたベッドも。

それらをいちいち口にしない所が琥珀らしく俺もその件には触れずにいた。

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