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COLOR’S~殺したのは私~

第32章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)⑤

「昨日あれから朱夏の所へ行ったの?」
「行ったよ。琥珀と碧海のこと話したよ」

話の内容なんてどうでもよかった。

「朱夏を……抱い……」
「琥珀、ここには一人で来たのか?」

昨夜朱夏を抱いたのか聞きたかったが、一茶は答えたくないらしく私の言葉を遮った。

「ぅ……ぅん。一人で来た」

ついどうでもいい嘘を付いてしまった。

「そっか。だったらこっちおいで」

一茶に手を引かれ、一茶が運転をしていたトラックの影に、一緒に身を沈めた。

「琥珀……好きだよ」
「私も一茶が好き。一茶だけだよ」

引かれ合うように唇を重ねた。

どちらともなく舌を絡め長いキスだった。

一人で来たって嘘付いてよかった。

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