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COLOR’S~殺したのは私~

第32章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)⑤

「あッ!ドライバーさん!いつも暑い中
お疲れ様です!」

宇田川くんは私をハグしているまま一茶に挨拶をした。

「俺の女だ。気安く触るな」

不謹慎だけど、一茶のこの発言が嬉しかった。

「え?あ?琥珀っち彼氏いたのかよ~。
俺ショックだよ~。今後眠れな~い」

宇田川くんは私から離れても臆することなく、いつも通りのおちゃらけた様子を見せた。

「一茶……」

一茶はトラックから運転日誌や配送伝票を取り出すと、無言で営業所に向かって歩き出した。

「ありゃま。ドライバーの彼氏怒っちゃったね」
「……いいよ。後で誤解は解いておくから」

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