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COLOR’S~殺したのは私~

第5章 一茶VS朱夏(ISSA SIDE)②

「一茶の大事な話ってそれ?帰る!!!」
「そうだよ。悪いか?」

俺は朱夏の手を取り、その手を引き
再びベッドへ座らせた。

俺は何故かこの時ばかりは冷静で
口から出任せで言った「大事な話」を
「朱夏は処女か」という話題にすり替えた。

床に落ちたタオルケットを再び朱夏の肩に掛ける。

朱夏は身体に巻き付けるようなことはせず、ただただ俯くだけだった。

「どうしてそんなこと聞くのよ」
「興味があるから」
「興味……か……」

クローゼットの中の二人はもどかしく
苛立っていることだろう。

「答えたくないならいいよ」
「一茶……意地悪だね。私たちが一茶を
好きって知ってるくせに聞くんだ」

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