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COLOR’S~殺したのは私~

第44章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)⑦

翌日になると社長に退職願を提出した。

「ほほぅ……結婚でもするのか?」
「それはまだ分かりません」

女子社員が退職イコール寿退社。

本当にそうなれば嬉しいけど。

「だったら休職にしておきなさい。
この御時世、次の仕事を見つけるのは厳しいぞ」
「でも……それだと御迷惑じゃ……
いつ復帰出来るかも分かりませんし」
「構わんよ。白石さんは真面目に
働いてくれる貴重な人材だからね。
いつでも戻ってきなさい」

これまで馬鹿が付くほど真面目に仕事に取り組んでいたことが、ここで初めて報われた。

確かに新潟から戻ってきて改めて職探しをするとなると困難である。

それに退職となると後一ヶ月間は会社に縛られることになるが、休職なら明日にでも一茶の元へ行ける。

ここは社長の御厚意に甘えることにした。

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