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COLOR’S~殺したのは私~

第49章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)⑦

黙々と作業を続けていると、これ見よがしの咳払いが聞こえ、振り向くと太った中年女性が腰に手を当て仁王立ちしていた。

「あの車アンタのでしょ?無断駐車お断りって
書いてあるでしょ!」

中年女性は俺の車を指差した。

どうやらラブホの従業員らしい。

「ごめんなさい」

俺より先に彼女が中年女性に平謝りしていた。

「ここも邪魔なの!営業妨害なのよ!」

彼女は「あちらでお話しましょう」と 鼻息荒く、ここぞとばかりに怒り狂った中年女性を諭すように、俺が作業している彼女の車から離れさせてくれた。

彼女が中年女性に何度も頭を下げている中、俺は作業に没頭した。

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