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COLOR’S~殺したのは私~

第49章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)⑦

スペアタイヤ交換終了と彼女が中年女性から離れ車に戻ってきたのは、ほぼ同時だった。

「終わりました。これで大丈夫です」

後半は猛スピードで作業をしたおかげで予定より早く終わった。

「ありがとうございました。助かりました」
「この先にガソリンスタンドがありますから
そこで新品のタイヤに交換された方が
いいと思いますよ」

俺は上り車線を指差すと「じゃ、お気を付けて」と一言添え、自分の車に戻ろうとした。

「あの……お礼を……」

運転席のドアに手を掛けた俺に彼女が申し訳なさそうに声を掛けた。

「お礼なんて結構ですよ」

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