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COLOR’S~殺したのは私~

第53章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)⑨

泣きじゃくり再び「最後」という言葉を口にする沙羅。

俺は琥珀という存在が居る手前、一度も沙羅には好きだと言っていない。

それを口にしてしまったら心の全てを沙羅に持っていかれそうだった。

「最後……」

今度は俺が口にした。

沙羅の俺に対する愛情が報われないなら、せめてもの償いとして一晩くらい一緒に居てもいいんじゃないか。

そうすれば俺自身も踏ん切りが付くかもしれない。

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