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お医者さんは何でも知ってるっ

第3章 ③



『まぁ、この白いのが心臓なのね。』


いつまでもモジモジしている私に、

先生は諦めたようだった。



私は小さく頷いた。



『うん。じゃあ去年した約束だけど、自分の病気説明出来るようになった?』




「っ…」



気持ち控えめに首を傾げる。



病名すらもう曖昧になってた。




どうしよう…




"約束って絶対破っちゃいけないもので、守れない約束は端からするな"

ってお母さんからずっと言われてきたのに、

約束…破っちゃった。





私は自分の膝を見つめて、唇を強く噛み締めた


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