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真知子からの招待状

第29章 進藤太一③

「要らないわ。それより署名しておいたわよ」


静枝が記入済みの離婚届を俺に差し出した。


「いいのか?」


こんなにすんなり事が運んでしまうと

かえって狼狽えてしまう。


「もちろんよ。ねー?」


静枝が自分のお腹を見つめながら

大事そうに撫でた。


「静枝……まさか……」

「赤ちゃんが出来たのよ。って
言ってなかった?」

「聞いてないよ……本当か?」

「本当よ。妊娠三ヶ月よ」

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