テキストサイズ

真知子からの招待状

第57章 本條斗真の決断⑥

しばらくして頭を上げると

胡桃の御家族の姿は無かった。


次の日も、その次の日も

花束を抱え

胡桃が入院している病院へ通うが

病室へは行かず

中庭から胡桃の病室を眺めていた。


中庭は日が照っていて

一日中陰ることは無く

8月の最中

気温は35度を優に超えていた。


胡桃が窓際に出てくることは無かった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ