硝子の指輪
第3章 劣情と苛立ち
「ほんとはキスよりもセックスしたいけど」
びっくりした勢いで顔を上げてしまった。先輩の顔がこんなにも近くて、ドキドキが止まらない。
「だめだめだめ……です」
「この前しただろ」
「な、何を言ってるんですか?!」
頭がパニックになって言葉が出ない。
「とにかく早くしないとここでするけど」
彼が私に触る手つきがいやらしくなっていく。
「塗り替えたいんだ、あのクソ男のキスじゃなくて。俺ので。橋田ちゃん、ガード俺には緩いでしょ?なのにアイツにシラフでキスされたの許せない」
心臓に負担。
「分かったから待ってください…ホテル…」
「んー俺の爆発する前にね」
指が股間に指されてすごい目が痛い。
「準備終わりました…」
これからの予定はきっともう分かりきっている。