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BL短編

第5章 Honey Trap

「そっか、茜の高校に廣樹が居たんだね。」
「あいつ、俺のことなんかすっかり忘れてるみたいだ。」
「ふふっ、廣樹は僕のこと好きだったもんね。」
「…チッ」




茜と名乗った彼、佑弥にそっくりだった。
って言っても、最後に彼を見たのはもう10年も前の話だ。
俺の夢に出てくる高校生の佑弥に似てただけ。
だから、勘違いしただけ。
俺は佑弥が好きだ。10年経っても変わらない。
多分、友達としてじゃなくて、恋人になりたいっていう好き。
他の男は無理なんだけど、佑弥になら抱かれてもいい。
たった一人にこんなに執着するなんて、女々しいよな。









「お前ら、来週実力テストあるんだから、早く帰れよー。」
「「「はーい。」」」

疲れた。昨日寝れなかったし、テスト前だからって詰め込みすぎなんだよなぁ。

「ねぇ、田村くんだっけ。このあとちょっと来てくれない?」
「高瀬…?」

俺は何故か高瀬くんに呼び出されて、家までついて行くことになってしまった。

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