メールを探して…
第1章 私にメッセージ
柊一くんは静かに話を聞いてくれた。
そして口を開く。
「僕は…その人の言うとおりだと思う。相沢さんが言うように良い人だろうと思うよ。そう信じたいよ。でもさ、もしものことを考えると…ね。」
柊一くんは少し笑って、「まあ、自分で自分に気をつけてなんて言うぐらいだから大丈夫だろうけどね」と付け足した。
柊一くんが授業に行くと言うので帰ろうとした矢先…
「相沢さんっ!」
明るい声がして振り返ると授業が終わったのか、水沢灰音さんが立っていた。
「今から帰り?」
水沢さんの言葉から帰りだったら一緒に帰ろうとようにと言う意味で受け取った私は水沢さんと並んで歩き出す。
私はメル友のことを水沢さんにも聞いてみる。
「ねえ、水沢さんは好きな人っていうか、好意を寄せている人がいる?」
「ん?なあに?いきなり。」
彼女はさして驚いた様子も無く聞く。
「だから、恋してるというか…」
「いるよ。」
「え?ええっ!」
まあ、これはさすがの私でも驚く告白である。
しかし、私はお相手を聞く気は無かった。
「私もね、居るんだ。所謂、メル友ってヤツなんだけど。だから、会ったことないの。変よね、会ったことも無いのに好意を寄せるなんてさ。」
水沢さんは首を横に振る。
「いや、変じゃない。極端な話、メールを通して向こうにいる人に好意を寄せてる相沢さんとテレビを通して向こうにいる俳優に恋してる私。ほとんど同じでしょ?」
本当に極端な話だ。
でも、確かにそうだ。
「そのことについて、誰かに何か言われたの?」
「変とは言われなかったけどね。気をつけてって。まあ、言ってることは正解だよね。」
「誰?気をつけてって言ったの。」
「柊一くん。」
「あー、柊一か。」
そして口を開く。
「僕は…その人の言うとおりだと思う。相沢さんが言うように良い人だろうと思うよ。そう信じたいよ。でもさ、もしものことを考えると…ね。」
柊一くんは少し笑って、「まあ、自分で自分に気をつけてなんて言うぐらいだから大丈夫だろうけどね」と付け足した。
柊一くんが授業に行くと言うので帰ろうとした矢先…
「相沢さんっ!」
明るい声がして振り返ると授業が終わったのか、水沢灰音さんが立っていた。
「今から帰り?」
水沢さんの言葉から帰りだったら一緒に帰ろうとようにと言う意味で受け取った私は水沢さんと並んで歩き出す。
私はメル友のことを水沢さんにも聞いてみる。
「ねえ、水沢さんは好きな人っていうか、好意を寄せている人がいる?」
「ん?なあに?いきなり。」
彼女はさして驚いた様子も無く聞く。
「だから、恋してるというか…」
「いるよ。」
「え?ええっ!」
まあ、これはさすがの私でも驚く告白である。
しかし、私はお相手を聞く気は無かった。
「私もね、居るんだ。所謂、メル友ってヤツなんだけど。だから、会ったことないの。変よね、会ったことも無いのに好意を寄せるなんてさ。」
水沢さんは首を横に振る。
「いや、変じゃない。極端な話、メールを通して向こうにいる人に好意を寄せてる相沢さんとテレビを通して向こうにいる俳優に恋してる私。ほとんど同じでしょ?」
本当に極端な話だ。
でも、確かにそうだ。
「そのことについて、誰かに何か言われたの?」
「変とは言われなかったけどね。気をつけてって。まあ、言ってることは正解だよね。」
「誰?気をつけてって言ったの。」
「柊一くん。」
「あー、柊一か。」