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ジッパー様

第14章 止まらない欲求【片桐side】

「待って、シンヤさん。一ヶ月も帰ってないから、掃除が……」

「俺は気にしない。入るぞ」


 ハルカに鍵を開けさせて中に入ると、ふと玄関先に置いてあるビジネスバッグに目がいった。


「これは進藤のカバン? なぜこんなところに……」

「あっ……」

「……進藤がいるのか?」


 俺は奥の部屋へと足を進めた。
 しかしそこには誰もいなかった。


「説明してくれ、ハルカ。進藤はどこにいる? なぜここに進藤のカバンがあるんだ?」

「進藤さんは……」


 ハルカは目を伏せながらベッドに視線を移す。


「……まさか、抱かれたのか?」


 俺は何も答えようとしないハルカにイラつき、ハルカをベッドに押し倒した。


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