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ジッパー様

第4章 快楽への入口

「はあっ、はあっ……」


 胸の鼓動が早くなる。
 これは媚薬を盛られたからなのか、これから起きる恐怖……それとも僅かな期待からなのか。


 ──期待?
 私はこんなよくわからないものに期待しているのか? ありえない……。目の前でメガネ女が気持ちよくしているからって、そこまで飢えてない。


「……っ……」


 五本の白い指が、私の首筋に触れる。
それは人と同じ指だけど、全く体温が感じられなかった。


 五本の指は私の身体をまさぐるように、首筋から下へと降りていく。足元からは別の手が伸び、蛇のように私の身体に巻き付いた。


 一体何本の指が、私の身体をまさぐっているのか……服の上から触られるだけでも、私の身体は感じてしまっていた。


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