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ジッパー様

第16章 刺激を求めて

 でもセイヤさんは舐めてくれなかった。下半身が疼いたまま、次の目的場所に着く。


 そこは一軒家だった。ハウススタジオというらしい。オシャレなリビングのソファーに座って、伊崎社長がインタビューを受けるそうだ。


 そういえば私、伊崎社長がどんな仕事をしているのか知らない。


「ああ、ちょっと君。悪いけど、お茶貰えるかな?」

「あ、はい」


 私は男性スタッフさんに声をかけられて、キッチンカウンターに向かった。このハウススタジオでは実際に住めることができるらしく、食器や生もの以外の食材などが揃っていた。
 人数分の紅茶を煎れて、リビングに持っていく。すると伊崎社長が私の方をチラッと見た。


「……」


 相変わらず何を考えてるのかわからない表情だ。さっきだって、車の中で悶える私の隣でずっとパソコンを触っていた。



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