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ジッパー様

第16章 刺激を求めて

 私はキッチンに戻ると、カウンターの中から伊崎社長のインタビューの様子を眺めた。


「ねえねえ、君。もう一杯、お茶煎れてくれる?」


 さっき声をかけてきた男性スタッフさんが、キッチンカウンターの中に入ってきた。


「あ、はい。いいです……」

「ねえ君、ハルカちゃん?」

「!」


 突然、耳元で囁かれてビクッとした。


「あのハルカちゃんでしょ? 人間相手だけじゃ物足らず、椅子の化け物とエッチしちゃう、ビッチのハルカちゃん」

「……えっ……」

「まさかこんな所で会えるなんて思わなかったなぁ」

「……っ……」


 まさかこの人もジッパー様を知っていたなんて……。


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