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ジッパー様

第22章 ジッパー様の正体

「もうこんな時間に……」


 カーテンを開けると、窓の外は真っ暗だった。喉が乾いたので水差しを見るも、水が入っていない。


「マヤはまだ起きてるかしら」


 部屋を出て、一階のある台所へと向かう。廊下には明かりがついているが、薄暗くて寂しい感じがした。


「……マヤ?」


 台所のある部屋の扉を開けるが、誰もいない。仕方ないので自分で水を入れて、ついでに何か食べられるものはないか見てみることにした。


 その時、どこからか獣の唸り声のようなものが聞こえてきた。


「今の声は……なに?」


 耳をすますと、再び聞こえてきた。台所から出て廊下を歩いてみると、更に声は大きくなった。



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