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ジッパー様

第6章 意外な繋がり

「何かお探しですか?」


 洋服屋の入り口でうろうろしていると、女性店員に声をかけられた。


「あの……ホテルのレストランに着ていく服を探してるんですけど、どんなのがいいのかわからなくて……」


 私は恥を偲んで聞いてみた。


 「ああ、それなら……」と店員は店の奥へと案内する。そこにはヒラヒラとした生地の服が沢山あった。


「こういうのはいかがですか?」


 それは絶対自分に似合わないであろうロングスカートだった。でも、こういうのを着なければレストランには行けない。だから我慢して試着してみたけど……。


「あら~、すごくお似合いですよ!」

「そ……そうですか?」


 嘘だ。絶対嘘だ。
 どう見ても、男がスカートを履いてるようにしか見えない。


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