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ジッパー様

第23章 絶望

「マヤにあんなことを言われては……しばらく胸は触らない方がいいだろうか」

「気にしないでください、ジッパー様……んんっ」


 その晩も私とジッパー様はベッドでお互いを求め合った。


「とりあえず安心した。シホは覚悟を決めて私を受け止めていてくれただろうが、実はずっと心配だった」


 そう言うとジッパー様は繋がったまま、私を抱きしめた。


「もし病に侵されたとしても、私は後悔しません。ジッパー様とは死ぬまで繋がっていたいから……」

「シホ、死ぬ時は一緒だ。あなたを絶対一人にしない」

「ジッパー様っ……」


 私たちはそれから何度も愛し合った。お互いの身体が溶け合うほど深く、深く――。



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