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ジッパー様

第25章 連鎖

「シホ! なぜお前がここにいる!?」

「……お父様っ……」


 私はメイドに振り返った。
 でもメイドはすでに人間の姿に戻っていた。


「ここを教えたのは、お前か!?」


 父は鋭い目つきでメイドを睨む。


「申し訳ありません、旦那様。シホお嬢様があまりにもジッパー様に会いたいとお泣きになるので、つい……」

「なんだと?」


 父の顔がみるみるうちに、怒りに満ちた表情に変わっていく。


「シホ!」


 父は私のそばまで来ると、頬を平手打ちした。


「目を覚ますのだ、シホ! 何度言ったらわかる、お前はこの男に騙されているのだ!」

「……っ……」

「この男は人間ではない、化け物だ! 研究施設から逃げたのだぞ? それでもこの男を愛すと言うのか!?」


 私は唇を噛み締め、父を睨みつけた。



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