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ジッパー様

第25章 連鎖

「そんなのつまらないわ、あなたのような高い戦闘力を持つ種族が人間に屈するなんて。それに私は早く戦いの続きがしたいの」


 そう言うと、メイドはエイリアンの姿になった。そして再び私に襲いかかろうとしたが、ジッパー様が身体を張って守ってくれた。


「……お前は人間のことをくだらないと言うが、お前もくだらない考えに支配されていることに気づくべきだ」

「なにっ!」

「私はもう二度と戦うことはない。私は人間と共に歩むつもりだ」


 そう言うとジッパー様は私を抱き上げ、部屋から出た。エイリアンは再び攻撃してくるかもと思ったが、意外にも追いかけてこなかった。


「シホ……大丈夫か?」


 ジッパー様は腕が四本ある状態で私に話しかけた。
 大丈夫と答えたかったけど、声が出ない。それに私の身体は震えていた。



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