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ジッパー様

第25章 連鎖

「シホは産婦人科の病院で僕らを産んだらしい。シホの手記を病院の先生が持ってて、読ませてもらったんや」

「それはいつの話?」

「1947年て書いてあったから、七十年前やな」

「!?」

「びっくりするやろ? ありえへんよな」

「どういうこと……?」


 セイヤさんは深呼吸すると、再び話し始めた。


「どうやら僕らの成長が、三歳で止まっていたらしい」

「!!」

「いつまで経っても成長しないから、何か異変があるのではと、僕らはいろんな研究所に回されたんや。そしてその間にシホは大きな病気を患い、泣く泣く僕らを別々の養子に出したんや」

「! じゃあ、私の両親はっ……」

「本当の両親じゃなかったってことやな」


 だから両親は私を可愛がってくれなかったの?



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